「会社四季報」(以後、四季報)って知ってます?
上場イケイケ株式会社の情報がぜんぶ載ってる、めっちゃぶ厚い本です。
「個人投資家のバイブル」といわれているとか。ようするに株です株。
(あー。自分には関係ないやつ......)
わーちょっとまって!四季報は全お母さんに、しかも育児奮闘中のママにこそおすすめしたい!そんな熱いパッションをどうにかお届けしたくって。
まあね、気持ちはわかるんです。
だって見てよ。
ぱらっとめくってみたけど、ずっとこんな感じで同じようなページが並んでるだけ。
押し花つくる用くらいしか使いこなせる自信がない。
......自分で買っといてナンだけど、これほど萌えないAmazonからのお届け物はじめて。一緒に買って同梱されてた小麦粉のほうが、まだ使い道わかる。
── これ、3日前のわたしの心の中です。大丈夫、わたしもそっち側出身。
自分には縁遠すぎて"書店でスルーする本 殿堂入り"のはずだった四季報。それがわざわざ取り寄せたうえに、3日後にはこの記事を書くまでにのめりこんでしまいました。
四季報を買った私はこんな商品も買っています
かつての私のように、四季報に対してどちらかというとマイナスイメージをもってる方に、あわせてゲキ押ししときたいのがこちら。
Twitterで知ったこの本。
この本をかなり大胆にかいつまんで紹介しますと、四季報ラバーな作者が、あんなにもとっつきにくい四季報の読み方のポイントをかなりぎゅぎゅっと絞ってわかりやすく教えてくれるというもの。
この本を読むと「こうしちゃいられない、いますぐ四季報がほしいぃぃ!」と買いに走りたくなります。まじで。
ちなみにこの本の作者は、美容系雑誌の編集を経て、RMKのプレス、そして株の先生という非常におもしろい経歴の女性で、そんな方がポイントを教えてくれる、というだけでなんとなくこちらサイドの心情をわかってくれるような気がしませんか。
実際にパラパラと読み始めると、じつに読みやすいのです。
- ふむ、わたしにもできるかも。
↓ - わたし、株式投資にむいてるやん!
↓ - ほらー!あの会社、掘り出し株だった!やっぱりあん時、株やっときゃよかった…!
と読めば読むほどぐいぐいその気にさせてすごい。(わたしが単純なタイプだとも言える)
買う前はKindle版だけかー。なんて思ってたんですが、この本はKindleと好相性。*1
気になる箇所にひとまずラインをひいておけば、あとあとインデックス付きでダイレクトにアクセスできる。うろ覚えで検索もできる。なかなか覚えられないタチのわたしにぴったり。Kindle版に絞っているのは、かなり近年に絞りこんだ内容だからなのか、まさに今ホットな話題が満載でかなりピンと来やすいです。
ちなみに著者の藤川里恵さん。Twitterでフォローさせてもらってるんですが、この方もママで、むすめさん達とのやりとりが面白くお気に入りアカウントです。
藤川オレンジーナ (@Forangina) | Twitter
赤ちゃん片手に四季報読んでみた
こうして「文系女子の分かる!株の本」(以後「文系女子〜」)読了後、いてもたってもいられず、すぐに四季報を取り寄せた、という顛末です。
あいかわらず初心者をはばむような風体の四季報ではありましたが、たどたどしく読んでみることにしました。
「文系女子〜」でラインを引いたところを読み返しながら、実際に四季報と照らし合わせてまずは"四季報を読む練習"から。
なるほど。同じようなページが並んでてチンプンカンプンだったけれど、それは結局のところ同じフォーマットが並んでるということ。すぐに理解することができました。
「文系女子〜」では、
四季報で最初に目を通すポイントは3つだけ
としています。
そのおかげでざっくりとこの企業が注目株かどうか、あがってんの?さがってんの?的なことを判断し、どんどん読み進めることができます。
この時点で四季報がさほど難しいものではないこと、
さらに(やばい...四季報オモロイ...)とその面白さに気づきはじめました。
育児にもってこい 四季報
四季報よんでて思ったんです。
赤ちゃんぐずり中で、仕事も家事もままならないのであやしながら四季報のよみ方を練習中。やばい四季報おもろい...育児に追われて自分が停滞してるような気になっちゃうママに超おすすめなのではないか。頭良くなった気がするしインプット感はんぱない。
— 段ボ・ール子 (@OnajitoIssyo) 2017年3月30日
「なんだか自分が社会から取り残されているように感じる」というのは、
育児ママのお悩みあるあるのひとつですが、四季報はおもいっきり世の中の経済活動の渦にどっぷり入れる、これ以上ない良書。
読んでるだけでなんだかみるみる頭が良くなった気がする......!(こんなにもバカがばれる一行がかつてあっただろうか。)
しかも、どこでも中断できるし、どこから読み進めてもいい。
まとまった時間が取りづらく、毎度用事が分断されがちな育児ママにとって、
読み切りマンガやショートショート以上に生活スタイルに向いてるやん。
実際にあやしながら片手作業でペラペラめくってみてわかること。
四季報って装丁もいい仕事してる...。
辞書的なこだわりが見え隠れ。「舟を編む」の某シーンを思い出します。
四季報を読むと気分がアガる↑↑
なに言ってんだこいつ、と思われる方も多いでしょう。
自分の予算をふまえつつ、あの会社はどうかな?ほうほうこの会社もなかなかいい。なんて言いながら四季報をめくるわけですが、そうすると実感するのが(株もショッピングなんだな)ということ。
わたしは常日頃から、AmazonやZOZOTOWNなどの大型ネットショップの膨大な商品群の中から、お気に入りを探し当ててはカートにIN、ふぅー満足満足(結局購入しない)。という、ケチの鏡みたいな行動をよくするんですが、これと同じだなと。実際にこの株を購入するんじゃないんだけど、あれこれ見てるだけでウキウキ楽しくなってくるのを感じます。
ウインドウショッピングは実際に買わずとも気分転換になったり、満たされた気分になるというのはよく言われている事実ですが、四季報読書はまさにそれ。
「文系女子〜」には「カフェオレ片手に四季報」とか「四季報のなかでも記事欄は文系女子にとってもっとも読み応えのある箇所!行間を読もう!」とか書いてあってですね。
(”文系女子”のキーワードに釣られたけど、そういやわたし、理系か文系あえて言うなら...という消去法タイプの文系。活字中毒でもないし小説好きでもない。しまった、こちらはホンモノの”文系女子”のやつだったか......)と自分のような平均点タイプには、こんなマニアックな楽しみ方はできないだろうなと若干ひいて見てたんです。
でもね、いまはめっちゃ分かる!カフェオレ片手に(わたしの場合は授乳片手に、だけれども)四季報よみたくなるし、記事欄の小見出しの妙なんかもわかるわかる!!著者さんとハイタッチしたいくらいにその気持ちがわかるんです。
四季報で発見できるいろいろ
四季報でわかるのは、注目株かどうかだけじゃない。
ぺらぺらとめくるだけでなんとなく見えてくる、経済のこと。
おーなんだ、意外とみんな好き勝手してんなー!という印象。
御社ってもっとお堅いと思ってた。
素人からみても、おいおいそんなものに手をだして大丈夫か、みたいな発見があったり、業績が思わしくないところや、近年上場したらしくチャートが途中から始まってるような企業には(がんばっていただきたい…!)と心の中でガッツポーズを送りながらページをめくります。
そうこうするうちにどんどん興味が連鎖するし、発見もたくさん。
おー、とか、へぇ!とかついつい独り言が増えます。
育児奮闘中の主婦からもっとも遠い存在だと思ってた「経済」。四季報のおかげでわりと身近に感じることができました。
わたしの「株」感覚について
株なんて、お金持ちのやること。
株を始めた、なんていうと必ずでてくる「儲かる&儲からない」論争。
こちとらしがない主婦、有り余る資金があるわきゃない。
四季報をパラパラめくって、投資先を検討するのは、
春物のコートがほしいんだけど予算3万までで…
みたいな感覚に近いです。
コートを買うのって儲けるためではなく、
自分が欲しかったから。気に入ったから。じゃないですか。
なので、株式投資して儲かったらもちろんラッキーだけど、
それよりかはお気に入り企業を見つけたら株を買って、
その企業の共同オーナーになって応援したい!
そんな出会いを求めて、四季報をめくっています。
世間で話題になるより一足先に見つけた良い銘柄。
絶対いい会社だと思うのに、まだ株価の上昇はイマイチなんよね......
この会社のこの商品いいよー!なんていうクチコミは、
女性大得意な上に大好物じゃないですか。
得意なこと、好きなことしてるだけで社会活動・日本経済にいっちょかみできる!
というわけで、四季報は育児ママにおすすめなんです。
なかなか身動きの取りづらい育児奮闘中のママたちよ。
おかんたちで経済ブンまわそうぜ!!
*1:Kindleかぁ。専用端末もってないしな......と諦めモードの方へ:Kindleって実はアプリさえ入れとけばスマホでもPCでも見れますですよ。わたしはもっぱらPCで楽しんでいます。