むすめが園からの帰り道、
よもぎを両手にたくさん摘んで帰ってきてくれました。
ちいさな手で一生懸命摘んできてくれたよもぎ、
せっかくならば食べてみるチャレンジ!食育にも良さそう!
そうと決まればネットで検索。
『よもぎの若葉はトリカブトに激似なので要注意。』
なにその、DEAD or TASTY(デッド・オア・テイスティー)…。
これはよくよく調べねば。
見分け方ポイント(1)『トリカブトは無臭だが、よもぎは独特の芳香が特徴』
あてにならない嗅覚をフル稼働でくんかくんか。
草むしりのときみたいな一般的な雑草のニオイがする。よもぎってこんなニオイだっけ…?
※すこし脱線するのだけど、
わたしの嗅覚がどれほどまでにアテにならないかというエピソードをひとつ。
独身時代、夫はガスを止められてずっと風呂に入れなかった時期がありました。夫は自分の体臭を犬のようだと顔をしかめ、かたやわたしは「マンゴーのような濃厚で甘い香り」 と表現し、夫がその鈍さに逆に引いていた。
見分け方ポイント(2)『よもぎは葉の裏や茎に白い毛が生えている』
生えてる生えてる。これはクリア。
はっきりと自信が持てなかったので緊急家族会議を開き、
長である夫の意見を聞いてみることに。
夫は「俺はおとなりさんのカレールーの銘柄をニオイで当てることができるからな」と、判定士として立候補。
だが、その真偽は確かめようがないという胡散臭さだ。
そんな夫に例のよもぎを手渡す。神妙な面持ちで、ゆっくりと嗅ぐ夫。
力強いうなづき。OKのサインだ。
(注意:もよぎかどうか自信のない方は、山菜に詳しい人に見てもらってください)
◆
OKも出たことですし、お手軽に市販の切り餅をつかって、
草餅にすることにしました。
1、アク抜きをしたよもぎは細かく刻んでおく。
2、お湯を沸騰させた鍋に切り餅を入れ、柔らかくなるまで弱中火で茹でる。
3、餅をボウルに移し、よもぎも入れてすりこぎでぺったんぺったん突く。
4、手に水を付けながら、餅を均等にわける。
5、きなこやあんこなどお好みで。
もし万が一の事態になった場合、
家族のうちの誰かひとりだけ残すわけにはいかないので、仲良く3等分。
うん、餅ってうまいよね。
よもぎが微量すぎたのか芳香はよく分からないけど。
大丈夫、よね…?と食べた後になってネットで
「トリカブト 何時間」「トリカブト 致死量」などと調べてみる。
やばい、検索履歴がどう見ても“一家心中をねらった妻”。
だからといってやましくもないのに、履歴を消すのもなんだか不本意。
...。
気が付くと「そんなつもりじゃない」のに、
自分のすべての行動が「最初からそのつもりだった」へと流れ着いていて、
まるでサスペンスのような完璧なプロットが浮かび上がってきてびっくりです。
これは言い逃れできそうにない。
いや、そもそもなぜそんな賭けに出たのか。
日常にロシアンルーレットいらんねん。
むすめの取ってきたよもぎ(のようなもの)くらい、不安なら捨てればよかった…。
そんな、ざわざわした眠れない夜を過ごし、24時間経ちましたが何事もなかった為、
この記事を無事ほんわか記事として公開します。
◆
起きてピンピンしてた私達一家。
タダで手に入る食材やでぇ!と味をしめ、
次の休日に裏山までよもぎを摘みにいくことにしました。
裏山はよもぎの宝庫!柔らかそうなよもぎが群生していました。
早々に飽きはじめたむすめをよそに、
「これはなかなかの上物やで…!」などと言いながら無我夢中で収穫。
3時間ほど没頭した結果、帰る頃には、
遠くからでも柔らかそうな新芽のよもぎを発見できる
「よもぎ・サーチアイズ」を手に入れるまでに成長したのでした。
しかし、あまりに真剣になりすぎて網膜に焼き付いてしまったのでしょうか。
その後2〜3日、よもぎにまったく関係のない家事の途中などに、
よもぎの新芽がフラッシュバックするという謎症状に悩まされたのでした。