以前、特設ウェブサイト用に14人のキャラクターたちを描いた「カイゼン・ジャーニー」。その続編となる「チーム・ジャーニー」が発刊されました。
日本の開発現場におけるチーム・マネジメントについて学べる本なのですが、ノウハウだけを連ねた本とは違い、開発あるあるネタや一癖も二癖もあるメンバーを取り巻く人間模様や葛藤を交えて進みます。
いつの世も結局モノをつくるのは「人」。ひとりひとりの技術力や性格にフィーチャーして良いものを作ろうとする主人公達の姿に、自然と自分たちを重ねて感情移入してしまいます。
この素晴らしい良書のですな、挿絵をなんと担当させていただきました!
イイやつばかりでないところが妙にリアリティ
このキャラ達、同じ目的で集められたメンバーではあるものの、みんながみんな「イイやつ」じゃないところがいいんです。
それぞれの思惑や性格、人として未成熟なところも兼ね備えているところが逆に愛おしくなってきます。まるで俺たちみたいじゃね?
キャラを書き起こすにあたって、じつはそれぞれモデルの方がいらっしゃるのですが、そのまま書いてもキャラとピッタリ来るわけではなく、わかりやすいアイコンや誇張を加えたりして、キャラ化させています。
物語の中では、ヤなやつでも「あいつ嫌いじゃないな…」と最後に思ってもらえるよう注力しました。
キャラとして癖があるほうが描きやすいようで、そういった意味だと物語進行上ニュートラルな主人公が一番難航しました。
出来上がりを拝見すると、自分が思ってたよりたくさん書籍に採用していただいてて感動するとともに、もっとキャラ達が動き出すようなイキイキした線を描きたいなと静かに決意。人間の体むずい。
苦手なことが仕事になるとはな…
今までわたし絵を描くのが本当にキライで。デザイナーなのにできるだけ回避したり、顔を描くところを横から見られるのさえすごく苦手でした。それがまたコンプレックスで。
そんなわたしが「おかんの苦手なイラストの練習」として始めたのが、おなじといっしょ、だったんです。
5年でここまで来れたことは、わたしの力じゃなく、運とご縁とわたしの絵を好きだと言ってくれる方々のご厚意あってこそなんですが、継続がんばろ。そして悩めるおかん各位に「もしかしてわたしも全然まだいけるのでは?」というのぞみが少しでも伝わったらいいな。